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  • 執筆者の写真宇野 重起

少子高齢化の病院経営をどう考えるか?


上図は、日本の年齢階層別の


上図は、日本の年齢階層別人口構成と高齢者と労働人口の推移を表したものになる。若年層の減少は顕著であり、日本の未来がどうなるのか?という不安になる方もいるだろう。一般的に2025年問題、2040年問題、2050年問題が大きな問題と言われており、夫々、「団塊世代が75歳の後期高齢者入りするタイミング」、「人口減少で、労働人口が1100万人減少するタイミング」「団塊ジュニア世代が75歳の後期高齢者入りするタイミング」になる。ここで、真剣に考えなければならないのは、2番目の2040年問題になる。人口減少で労働人口が1100万人減少すると言われているタイミングになるが、これは、ある日突然人口が減るのではなく、少しずつ減少を続けて最終的にここまでの労働人口の減少に繋がると予測されている。この人口減少の始まりは、当初2025年からの15年間でと言われていたが、実際には2023年から人口減少が始まった様相である(ニュースでの報道ベース)。2年前倒しにこの減少が始まったという印象は都市部では顕著ではなく、むしろ地方都市ほど肌感覚や実感という感覚で感じているのではと想像する。実際に、高齢化の進捗は都市部から拡大するのではなく地方都市から都市部に拡大することを前提にすると、地方都市ほど、人口減少問題への直面が眼前に迫るタイミングが早くなると言える。今後、地方の医療機関での「ヒトの採用」は従来以上に苦労することになり、できる人材を探して入職させる従来の手法は通用しなくなる時代が目の前に迫っていることになる。少子高齢化と人口減少による自院の人材確保問題をどのように考えるのかは非常に重要な課題になる。

 なぜ、医療機関は「できる人材捜し」をするのか?これは、「自前で教育できない」に他ならない。教育できない…ではなく「教育する術を知らない」という方が正解に近いのかもしれないが、今後、自院の人材をどうするか?これは、直ぐにでも考えなければならない緊急課題である内容になる。

 2024年に医師の働き方改革がスタートする。しかも2024年の診療報酬改定は、従来の4月ではなく6月になる可能性が高い。単純に2ヶ月改定時期がずれるだけであればそれほど大きな問題ではないが、薬価の改定は従来通り4月、本体部分の改定が6月とずれることで、医療機関によっては大きな混乱が発生する可能性もある。2022年改定の内容で2024年の薬価を医療費計算しなければならない事務側では混乱が生じる可能性もある。このような事務職を医療機関がどのような目線で今後見ていくか?これは非常に重要なところである。医療機関は、国家資格という専門職者で固められた非常に珍しい組織形態の中で運営されている。その中で唯一国家資格者でない存在が事務職である。しかし、病院経営という観点で考えるとき、事務職無しで運営できる医療機関は皆無だ。診療報酬請求(レセプト請求)にも相応の専門性があり、医療の進化に沿って複雑化してきている事実がある。だからこそ、事務職をどうしていくのか?が重要になる。看護部、検査部、薬剤部等々の院内組織は、国家資格と専門性でガチガチに固まっている状態であり、診療報酬制度の中でも施設基準に関係したりするため、これ以上の変化をすることは困難であるが、事務職は放置されてきた経緯があり、変化や組織形態を変える余地が多く残されている。事務職を「事務をする部署」として見るか?「マネジメントをする部署」として見るか?この違いは大きい。後者の目線を持たせることも十分に可能だが、その目線を持たせるには教育が必要になる。日本中にある医療機関の事務職に足りないもの…それは、「医学知識と経営知識」になる。ここで言う「医学知識」は各医療機関の標榜している診療科の内容で十分であり、それをしっかりと学ぶこと。そして「経営知識」は、経営資源の観点から見たときに、病院事務職は、「ヒト・モノ・カネ・情報」の全てを事務職だけで保有することができるポジションであることから、この2つをしっかりと教育できれば、医療機関の事務職が大きく変化し、マネジメントできる部署に生まれ変わる可能性がある。その為には「教育」について考える必要があり、今後の病院経営の中で生き残る、勝ち組になる為の絶対条件は「ヒトへの投資ができるか否か」にかかっていると言っても過言ではない。余剰人員なんて一部の大規模医療機関以外では存在しない。ヒトの有効活用を考えるとき、従来の部署編成から見直し、新たな目線を持った組織での運営ができる体制が必要になる。そのことを忘れてはならない。

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