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  • 執筆者の写真宇野 重起

地域高齢者向けセミナー講師


2021年6月19日、某葬儀社主催の高齢者向け勉強会「いまさら聞けない…新型コロナウイルス感染症」についての講師を務めた。

TV、新聞、SNSと大量の情報があり、且つ正しい情報からデマや悪意を持った内容に至るまで、なかなか正しく判断することが困難な中で、高齢者が過度に恐れず、しかし一定程度は新型コロナ感染症の危険性を理解出来る内容で話を進めた。

・ウイルスと細菌の違い

・症状と後遺症

・変異株とは?

・ワクチンについて

・予防策

と言う内容で話を進めた。内容は、個人的主観を排除し、国や各行政機関発表の内容を分かりやすく解説しながら話を進めた。新型コロナウイルスが日本国内で感染拡大から1年以上が経過し、コロナ禍における日常生活にも慣れ、様々な生活環境が感染拡大前とは激変した。しかし、一方で、メディア等でも言われているように「コロナ慣れ」という現実もあり、今一度、復習して欲しいという思いも込めた内容とした。

「慣れ」は、生活の中での注意していた部分を散漫にしてしまい、悪いルーティン化の中での日常になっていないか?各人が今の日常を思い起こしながら聞いて頂いた。

メディア等で「変異株」についての恐怖が多く報道されており、医療従事者からも、「別のウイルスと考えた方が良い」という言葉が一人歩きすると、従前の予防策から何かを変えなければいけないのではないか?という不安に繋がり、2020年からの予防策を変えてしまう高齢者は少なくない。変異株と言っても、COVID-19には変わりはない。別のウイルスになったわけでもない。つまり予防策は2020年からのものと変わらないのだ。

違うところがあるとすれば、「3密」対策で感染予防出来ていたものが、「1密」、「2密」でも感染者が出てしまうと言う部分くらいで…

・手洗い(特に指先注意)

・うがい

・マスク

は何も変わっていない。

話には、この内容に「こまめな飲水」をプラスして解説を行った。

マスクによる口腔内乾燥➡️雑菌繁殖や隠れ脱水(熱中症)、生理機能的な予防能低下等がある為予防対策の1つとして付加した。また、人間と動物の大きな違いは、「火」の使用であるが、「指先」の使用も大きな違いであり、日常生活における「指先」の使用頻度は非常に高い。エレベーターボタン、コンビニのコピー機、ドアノブ、現金における金銭授受等々、多くの場面で指先は活躍している。しかし、店舗におけるアルコール消毒時に指先を念入りに消毒するという動作をしているだろうか?手の平と甲にアルコールを広げてOKにしてないか?以外と忘れられている事である。このように、コロナ禍における1年は、注意すべき部分を日常化し、且つ疎かにしているという事が色々とある。これを「気の緩み」と片付けるのではなく、今一度、振り返ることが重要である。

ワクチンがあれば大丈夫…なんて言う人もいるが、本当の安心は、ワクチンだけでは片手落ちなのである。「ワクチン+治療薬」が揃って初めて安心に繋がるのだ。

インフルエンザを考えて欲しい。新型インフルの流行時、人はこぞってワクチン接種に動いた。しかし、時間差はあったにせよ早期にタミフルやリレンザという薬の出現が、感染しても治療できる…と言う認識に繋がり、人の安心に繋がっている。

健康を考える際に、予防➡️治療はセットであって、予防の堤防を越えた際に次策の存在は非常に大きい。ワクチン接種が進んでも、新型コロナに関する予防対策の継続は必要であり、治療薬の登場までは、なんとか耐えていかなければならない。

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